かなやの里からのお知らせ

地域にお住まいのご高齢の皆さまが、
自分にふさわしい生活を、
慣れ親しんだ地域で送ることが出来るよう
お手伝いします。

老健施設とダイバーシティ

 新年を施設で迎えられる方は多くおられ、我々も一緒に新年を迎えたことを祝いました。

 老健施設に入っておられる方々は、多くは認知症を患っております。認知症は80代後半であれば男性の35%、女性の44%が、95歳を過ぎれば男性の51%、女性の84%が罹っているといわれます。或る意味、認知症とは高齢になればなるほど誰でも罹る状態と言えるかもしれません。また誰かの手助けがないと生活できない不健康期間は男性で8年、女性で11年もあります。体力・思考力・気力が落ちたこの期間を穏やかに暮らして頂く手助けをするのが我々の任務です。

 家族の人から見れば高齢の認知症になった方は理解不能でしょう。近頃まで立派に仕事していたり、生活していた方が、何度も繰り返して同じことを言う、昔のことはよく覚えているのに今のことはさっぱりだ。有りもしないことで騒ぎ立てる等、理解不能なことになってきます。

 この様な認知症の方々をダイバーシティの考え方で受け入れるのでしょうか。ダイバーシティとは一言でいうと「多様性」ということで、あらゆる分野での多様性を認める・受け入れることが期待されています。多様性という考え方で認知症の人に接するのでしょうか。

そうではないと思います。それは誰でも高齢者になると高い確認率で認知症に成るわけで、人の一生の或る時期を表す状態ともとらえられます。生活習慣病は、以前は成人病と呼ばれていましたのでそれに倣えば高齢病とでも言いますか。

宗教が違う、民族が違う等とは同じ範疇の区分ではないでしょう。子供には善悪を教えて成長してもらわなければなりませんし、成人の勘違いは事実を伝えることが必要です。認知症の人は自分でも心理的に不安な状態で生活されておられるので、この教えてあげる様な態度で接すれば、否定されたと感じてしまい余計に不安状態を強くするように作用してしまいます。

 受容的に接して、人生の終末期を穏やかに過ごしていただくよう努力していきましょう。

2025年1月1日
介護老人保健施設かなやの里
施設長 島貫政昭

かなやの里 HOME

かなやの里について

サービス案内

フロア紹介

お食事紹介

交通アクセス

ページの先頭へ戻る