病院からのお知らせ

新年のご挨拶

山形さくら町病院長 広瀬公聖

あけましておめでとうございます。

新しい年、平成30年を迎えました。当院をご利用いただいている方々、これからのご利用をご検討されている方々に、新年のご挨拶と今年の病院の目標をお伝えしたいと思います。

まず、昨年において当院の外来では、利用者の増加による仕事の過労や医師不足の問題があり、新患の人数の制限や、診察の遅れ、主治医の交代など多くのご迷惑をおかけしていることをお詫びいたします。この点に関ましては、平成30年4月から新しい医師の大量の採用が決まりましたので、治療システム上の問題の多くが改善されるものと思っております。

さて、当院の治療の目標に関してですが、当院では病気の治療、寛解のみならず、その後のリハビリを含めて、就労までを視野に入れた完全な社会復帰の支援を目指しています。健全な家庭、個人の生活に戻ることから始まり、さらに社会に自分の居場所を確保した生活に戻ることで、初めて目標が達成され安定した社会的存在になれると考えています。確かに病気の種類や重症度の問題もあり難しい面もありますが、そうした社会復帰の支援を常に念頭に置いて医療を進めたいと思っております。病棟のリハビリやデイケア、リワークの活動はその方向です。

さらに精神の疾患そのものは多数ありますが、すべてに共通する治療上の大事なテーマがあります。それは、社会からの孤立、つながりからの疎外であります。

この問題に対しての対応が重要かつ大きな課題であります。特に入院治療は、この問題解決に大きな役割を担っており、復帰への目標であります。

当院では病院の入院治療は、本人から見て第2の家庭のようなものだと思っています。第一の家庭や社会から孤立した人が、入院によってスタッフや仲間から暖かく迎えられ、支えられ、互いに相談したり談笑する雰囲気こそが最も治療的な場であるのです。スタッフは、それを裏で支える役割があります。 そこでは、心理士のみならず信頼できる看護師(夜も病棟に常にいます)のカウンセリングや、作業療法士、検査技師、薬剤師、栄養士や調理師などの多職種を交えた、心理教育、集団療法などもそれに貢献します。

環境や生活空間の拡大も重要です。当院では市内の中心部にある立地条件を生かし、外出などはかなり早くから長時間の許可をだします。また、問題がなければ市民生活と同様に、携帯電話やパソコンの使用も早めです。通常の市民生活に早く戻してあげたいからです。病院から職場や学校に通う人もいます。病院にいると社会参加も安心だからです。我々も院内からの社会復帰を積極的に支援しています。院内で仲間ができると、退院の時などに皆が暖かく祝福して見送る光景が生まれます。早く良くなりたい、また会いましょうという会話です。孤立から解放された共同の空間の必要性をわかってもらえると思います。

入院治療というと特殊なイメージがありますが、隔離、統制の場ではないことを理解してほしいです。症状にもよりますが、早く信頼関係を築き、治療を進めていくのがお互いにとって良き結果となると思っています。同様に外来でも集団療法を組む方向で準備しています。

最近特に、入院で個室を希望される方が多い傾向にあります。当院も多くの個室がありますが常に一杯の状態です。症状を見ながらの調整を繰り返しています。今後は、最新治療の技法獲得に力を入れ、患者さんの負担を軽くし満足度を高めていきたいと思います。

また当院は、新卒の若い看護師さんやスタッフが多数就職してくれる職場です。社会問題であるパワハラやセクハラ、嫌がらせのない働きやすい職場として高い評価を受けています。若い職員が縮こまるのではなく、自由に、気楽に過ごせれば、その雰囲気が病棟をより活性化してくれると思っています。治療の環境とはそうした病院内部の問題を含んでおります。

今後も多くの要望にお応えするには、多くの課題を解決していかなければなりませんが、理念をもって取り組んでいきたいと思っております。

理念とは掲げるものではなく実践する道標だと思っています。日頃のご協力に深く感謝し、さらなる皆様のご理解とご協力をお願いする次第です。

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